「一人に届ける」
聖霊降臨節第20主日礼拝
讃美歌493「いつくしみ深い」

ペトロの手紙一 5章1-7節
今日の聖書箇所でペトロは、「あなたがたのうちの長老たちに勧めます」と記している。
長老とは、神の羊の群れを牧する者のことを言う。教会には、“長老派”と呼ばれる教会があるが、役員のことを長老と呼び、教会の中で牧師と共に中心的な働きの担う人のことを指す。
ペトロは、小アジアにある教会の長老たちに、「神の羊の群れを牧しなさい」と命じた。それは、ペトロ自身が、教会の「大牧者」であるイエス様から命じられたことであった。
イエス様の羊を飼う。神の羊の群れを牧する。それは、イエス様を愛している者の務めである。「強制されてする」務めではない。
イエス様から愛されていることを知る者が、イエス様から罪を赦され、魂を愛され、自分の全人格を受け入れられていると信じる者が、感謝して、「自ら進んで」担う務めである。
時に人は、人の上に立つ役職に就くと、勘違いし、権力を振りかざしてしまう弱さがある。だからペトロは、「皆互いに謙遜を身につけなさい。‥‥‥神の力強い御手の下で自分を低くしなさい」と注意している。
謙遜を身につけ、自分を低くするということは、すべての人の僕となって皆に仕える、という意識と姿勢を指している。
謙遜に、相手に仕えるように、神の羊の群れを牧する。それは本当に難しいことだ。
それでも、私はイエス様に赦していただき、謙遜に、人を愛する牧会をし、僕として互いに愛し合う教会造りを目指していきたいと願っている。
藤木正三牧師が「宗教の生命は一人に届く暖かさであって、多くの人に届く普遍性ではありません」と記している。
謙遜に神の羊の群れを牧することを考えるとき、一匹を探す、一人に届けるという姿勢を心がけて、より良い教会をつくり上げていきましょう。
牧師 三浦 啓


